模型制作に使える3Dプリンターを5台比べてみました。 用途に合った1台を見つけてください!
模型づくりに向いている3Dプリンターの条件
模型といってもスケールモデル、建築模型、鉄道模型など種類はいろいろありますが、共通して求められるのは「表面の滑らかさ」と「寸法の正確さ」です。
Z軸精度:積層ピッチが細かいほど表面がツルツルに。 0.05mm以下が理想です。
造形サイズ:模型全体を一度に出力するか、分割するかで必要なサイズが変わります。
材料の種類:光造形(レジン)は高精細、FDM(フィラメント)は大型パーツ向き。

模型向け3Dプリンターおすすめランキング5選
第1位:ELEGOO MARS 5 Ultra 9K 3Dプリンター 150mm/h高速 MSLA光造形

模型制作で最初に買うならこれを推します。 9K解像度で18μmのXY精度があるので、1/35スケールの車両模型のハッチやリベットまで再現できます。
初めて出力したとき、積層痕が肉眼でまったく見えなくてビックリしました!! サーフェイサーなしでそのまま塗装に入れるレベルの滑らかさです。
150mm/hの高速印刷にも対応していて、5cmくらいの車両パーツなら1〜2時間で仕上がります。 ただ、造形エリアが132×74×150mmなので、大きな建物の外壁パーツなどは分割が必要になります。

ELEGOO MARS 5 Ultra 9K 3Dプリンター 150mm/h高速 MSLA光造形
模型の細かいパーツ制作にベストな1台!
第2位:ANYCUBIC Photon P1 14K 高精度 3Dプリンター 光造形

14K解像度のXY精度11.2μmは現行の家庭用光造形機ではトップクラスです。 1/72スケールの飛行機模型のような極小パーツでもディテールがしっかり出ます。
AIモニタリング機能が付いていて、印刷中の剥がれや失敗を自動で検知してくれます。 模型パーツは小さくて薄いものが多いので、途中で倒れて失敗するリスクが高いんですが、早めにアラートが来るのは助かります。
正直、Mars 5 Ultraとの違いは塗装したら分からないレベルです。 ただ印刷速度はMarsのほうが速いので、大量にパーツを出す場合はMarsが有利です。

ANYCUBIC Photon P1 14K 高精度 3Dプリンター 光造形
極小スケール模型のディテールにこだわる方に
第3位:Bambu Lab A1 mini 3Dプリンター 500mm/s高速 全自動キャリブレーション 初心者向け

光造形のレジンが苦手な方、換気ができる部屋がない方にはこのFDM機が合っています。 箱から出して電源を入れるだけで自動キャリブレーションが走るので、初心者でも迷わず使い始められます。
0.08mm積層で出力して表面をやすりで軽く整えれば、模型のベースや大型パーツとして十分な仕上がりです。 フィラメントはPLAが一番扱いやすくて、1kgあたり2,000〜3,000円で買えるのでランニングコストも低めです。
ぶっちゃけ、光造形ほどの精細さは出ません。 でも建築模型のベースプレートや鉄道模型のレールベッドなど、塗装で隠れる部分にはFDMで十分です。

Bambu Lab A1 mini 3Dプリンター 500mm/s高速 全自動キャリブレーション 初心者向け
模型ベースや大型パーツの量産に!
第4位:QIDI Q2 3Dプリンター 密閉型FDM

密閉型の筐体を持つFDM機で、ABS素材での出力が安定しているのがこの機種の特徴です。 ABSは塗装の乗りがよくて接着もしやすいので、模型制作との相性がいい素材です。
筐体が密閉されているおかげで、冬場の室温が低い環境でもABSの反りが出にくいです。 以前オープン型のFDM機でABSを使ったら反りまくって3回連続で失敗した経験があるので、密閉型のありがたさを実感しています。
ただ、造形サイズが小さめなので大きなパーツには向きません。 小さめの模型パーツをABSで量産したい方向けの機種です。

ABS素材で模型パーツを作りたい方に
第5位:Creality K1C-2025 3Dプリンター 600mm/s高速印刷 CoreXY構造 炭素繊維対応

600mm/sの高速FDM機で、カーボンファイバーフィラメントにも対応しています。 模型のフレームや台座など、強度が必要なパーツを素早く作りたいときに重宝する1台です。
エンクロージャー付きなのでABSやASAなど反りやすい素材も安定して出力できます。 カーボンフィラメントで出力した台座はPLAより圧倒的に頑丈で、展示会に持っていっても安心感があります。
ただ、模型の細かいディテールを出す用途には向いていません。 あくまで「構造体」を作るための機種と考えたほうがいいです。

Creality K1C-2025 3Dプリンター 600mm/s高速印刷 CoreXY構造 炭素繊維対応
模型の台座やフレームを高速で作りたい方に
3Dプリンターで作った模型パーツの仕上げ方
出力したパーツはそのままだと「3Dプリンター感」が残るので、仕上げ工程が大事です。
1. IPA(イソプロピルアルコール)で洗浄して未硬化レジンを除去
2. UVライトで二次硬化させて強度を上げる
3. サポート痕をニッパーで切ってやすりで整える
4. サーフェイサーを吹いてから塗装
1. サポート材をニッパーで除去
2. 荒めのやすり(#240前後)で積層痕を削る
3. 細かいやすり(#600〜#1000)で表面を整える
4. サーフェイサー → 塗装

模型制作で一緒に揃えておきたいもの
精密やすりセット:模型用のものが使いやすいです。 タミヤやゴッドハンドの製品が定番。
サーフェイサー(グレー):塗装前の下地処理に。 積層痕や傷を埋めてくれます。
デジタルノギス:出力したパーツの寸法を確認するのに使います。 模型は0.1mmのズレが命取りになるので、ノギスは必須です。
模型の素材選びで迷ったときの判断基準

光造形のレジンは種類が豊富で、スタンダードレジン、水洗いレジン、タフレジン(高強度)、透明レジンなどがあります。 模型制作にはスタンダードのグレーレジンが一番使いやすいです。 水洗いレジンはIPAが不要なので手軽ですが、硬化後の強度がやや劣ります。
FDMフィラメントはPLA、ABS、PETG、カーボンPLAなどがあります。 PLAが一番扱いやすいですが、熱に弱いので車内に置くと変形することがあります。 ABSは塗装との相性がよく模型向きですが、印刷時に反りやすいので密閉型プリンターが必要です。
●八神 陽向模型やホビー用品を得意とするプロライター。 今回はスケールモデル制作者やプリンターメーカーの担当者にリサーチして、模型制作に合った機種の選び方を取材しました。 筆者自身もELEGOO Mars 5 UltraとBambu Lab A1 miniで1/35戦車模型のパーツを制作しています。


