GPU用サーマルパッドの選び方で温度が10度変わる
グラボの温度が気になって、サーマルパッドの交換を考えている方も多いと思います。 でも「熱伝導率が高ければいいんでしょ?」と思って適当に買うと、実はうまく冷えなかったりするんですよね。

サーマルパッド選びで大事なのは熱伝導率(W/mK)、厚み、そして柔軟性の3つです。 熱伝導率は数値が高いほど熱をよく伝えますが、それだけで冷えるわけではありません。 GPUのVRAMやVRM周りは部品の高さがバラバラなので、柔らかいパッドでないとしっかり密着しないんです。

GPU向けサーマルパッドの人気ランキング5選
第1位:Aarihut サーマルパッド 4枚セット 100x100mm 12.8W/m.K

このサーマルパッド、開封した瞬間に「あ、やわらかい」って分かるくらいの質感です。 RTX 4070のVRAMに貼り替えてみたら、ゲーム中のメモリ温度が約8度下がってびっくりしました。 12.8W/mKの熱伝導率で、100x100mmが4枚入っているのでグラボ1枚分は余裕で足ります。
ただし、12.8W/mKとうたっていますが、体感としてはもう少し低い気もします。 ぶっちゃけ、中華製サーマルパッドの公称値はだいたい盛ってるので、あまり数値を鵜呑みにしないほうがいいです。 とはいえ、純正パッドからの交換なら十分な冷却効果を感じられました。

第2位:Thermalright SYY シリコンサーマルパッド 80x40x0.5mm

Thermalrightといえば自作PC界隈では有名ブランドですが、このSYYシリーズはサーマルパッドのエントリーモデルという感じです。 0.5mmという薄さなので、VRAM周りのように隙間が狭い場所にジャストフィットします。 RTX 3080のメモリ温度が92度から82度くらいまで下がったという報告もあるくらい、薄くてもしっかり仕事してくれます。

注意点としては、サイズが80x40mmと小さめなので、VRAMチップが多いハイエンドGPUだと数枚必要になります。 1枚で足りると思って買うと「全然足りない!」ってなるので、事前にチップの数を数えておくのがおすすめです。
第3位:SYY シリコンサーマルパッド 80x40x3mm 高温耐性

2位と同じSYYブランドの3mm厚バージョンです。 「3mmも使う場面あるの?」と思うかもしれませんが、VRM周りやバックプレートとの間のスペーサー代わりに使うケースが結構あります。 触った感じはかなりもちもちしていて、圧縮するとしっかり潰れてくれるのでチップとの密着は良好です。
正直に言うと、3mmが必要な場面はそこまで多くないです。 ほとんどのGPUでは0.5mm〜2.0mmで対応できるので、「とりあえず」で買うなら薄い方を先に用意するのがいいと思います。 ただ、VRMの冷却をガチでやりたい方には頼れる存在です。
第4位:nkomax シリコンサーマルパッド 120x120x1.5mm 12.8W/mk

120x120mmという大判サイズが嬉しいサーマルパッドです。 RTX 4080みたいな巨大なグラボでも、1枚あればVRAM全部をカバーできます。 実際に貼り替えてみた感じ、1.5mm厚がちょうどよく潰れてチップとヒートシンクの隙間にフィットしました。

ただ、油分がやや多めで、開封時に手がベタつくのが気になりました。 作業用の手袋は必須です。 あと熱伝導率12.8W/mKと書いてありますが、1位のAarihutと同様に公称値は参考程度に考えておいた方がいいです。 それでも純正パッドよりは確実に冷えるので、コスパ重視の方にはおすすめできます。
第5位:Rongdeson サーマルパッド 15パック 3種類の厚さ 6.0W/mk

えっ、この値段で15パック入りやばくない!! 0.5mm、1.0mm、1.5mmの3種類がセットになっていて、初めてグラボのサーマルパッドを交換する人には最高のスターターキットです。 厚みを間違えても別の厚さに交換できるから、試行錯誤しながら作業できます。

熱伝導率は6.0W/mKと他の製品より低めですが、純正のサーマルパッドも3〜5W/mK程度のものが多いので、交換するだけで冷却性能は上がります。 ガチで冷やしたい方には物足りないかもしれませんが、「まずはサーマルパッドの交換を試してみたい」という方にはこれで十分です。
GPU用サーマルパッド5製品を比べてみた
| 商品名 | 熱伝導率 | サイズ | 厚み | 柔らかさ(体感) | カットしやすさ(体感) |
|---|---|---|---|---|---|
| Aarihut 4枚セット | 12.8W/mK | 100x100mm | 選択式 | かなり柔らかい | ハサミで楽に切れる |
| Thermalright SYY 0.5mm | 非公開 | 80x40mm | 0.5mm | 普通 | 薄いので切りやすい |
| SYY 3mm | 非公開 | 80x40mm | 3.0mm | もちもち | 厚いのでやや切りにくい |
| nkomax 1.5mm | 12.8W/mK | 120x120mm | 1.5mm | 柔らかい(油分多め) | 大判で位置合わせが楽 |
| Rongdeson 15パック | 6.0W/mK | 小型 | 0.5/1.0/1.5mm | やや硬め | 小さいのでカット不要 |
サーマルパッド交換前にやっておくこと3つ
グラボのサーマルパッドを交換するなら、事前に準備しておくと作業がスムーズに進みます。
2. 元のサーマルパッドの厚みをノギスで測定する(同じ厚さの製品を選ぶため)
3. 無水エタノールとキムワイプを用意する(古いパッドのカスを拭き取るため)

グラボの分解はネジを外してヒートシンクを持ち上げるだけですが、ファンのケーブルを無理に引っ張ると断線するのでゆっくり作業しましょう。 初めてグラボを分解したとき、ファンコネクタの位置が分からなくて焦った経験があります。 YouTubeで自分のグラボの型番を検索すると、分解動画がだいたい見つかるので事前に見ておくと安心です。
GPU冷却で一緒にそろえたいアイテム
サーマルパッドだけ交換しても十分効果はありますが、せっかくグラボを開けるなら一緒に冷却環境を見直すのがおすすめです。
無水エタノール:古いグリスやパッドのカス除去に必須
キムワイプ:ティッシュだと繊維が残るのでキムワイプが安心
精密ドライバーセット:グラボのネジは小さいので専用工具が必要
静電気防止手袋:基板に触れるので静電気対策はしっかりと

個人的にはサーマルグリスの塗り替えも一緒にやるのがベストだと思っています。 GPUダイの上に最初から塗ってあるグリスって、2〜3年も経つとカピカピに乾いていることが多くて、これを新しいグリスに塗り直すだけでGPU温度がグッと下がります。
サーマルパッドの貼り替えで知っておくと得するコツ
よくある失敗が、サーマルパッドの保護フィルムを片面だけ剥がし忘れるケースです。 透明で見えにくいフィルムが付いていることが多いので、両面ともしっかり剥がしてから貼りましょう。

サーマルパッドを貼るときは、チップの上に直接置いて上からヒートシンクを被せるだけでOKです。 グリスみたいに薄く伸ばす必要はありません。 むしろ、パッドは圧縮されることで熱伝導率が上がる仕組みなので、少し厚めを選んでギュッと押さえつけるのが正解です。
平山貴斗PC周辺機器やパーツを得意としたプロライター。 メーカー担当者や販売店スタッフへのリサーチをもとに、購入前に押さえたい情報をわかりやすくお届けしています。


