鉛フリーはんだ、使いにくいって本当?
RoHS指令の影響で鉛フリーはんだを使う場面が増えていますが、「鉛入りに比べて使いにくい」という声はよく聞きます。 融点が高くて流れが悪い、仕上がりがザラっとする。 確かにそういう面はあるんですが、最近の製品はかなり改良されていて、選び方さえ間違えなければストレスなく使えます。


鉛フリーはんだの賢い選び方
鉛フリーはんだを選ぶとき、パーツショップの店員さんに相談したところ、「合金の組成」と「フラックスの有無」が重要だと教えてもらいました。
2. フラックス(ヤニ)の有無:ヤニ入りを選ぶこと。 フラックスなしだとはんだが全然流れない
3. 線径:電子基板なら0.6〜0.8mmが使いやすい。 太すぎると量の調整が難しくなる

鉛フリーはんだのおすすめランキング3選
第1位:goot SF-A0408 鉛フリーはんだ φ0.8mm

gootのSF-A0408は、SAC305(Sn96.5/Ag3.0/Cu0.5)組成の鉛フリーはんだです。 0.8mm径のヤニ入りタイプで、電子工作の基板作業にちょうどいい太さです。
初めて使ったとき、正直「鉛フリーってこんなにスムーズに流れるの?」と驚きました。 フラックスの配合が良いのか、370℃設定のこてで作業したら鉛入りとほぼ変わらない感覚ではんだ付けできます。
10gの小巻タイプなので、「ちょっと試してみたい」という方にも手が出しやすい量です。 趣味の電子工作なら10gでもかなり持ちます。

第2位:ホーザン(HOZAN) HS-374 鉛フリーハンダ

ホーザンのHS-374は「こて先ダメージ軽減」を謳った鉛フリーはんだです。 鉛フリーはんだは鉛入りに比べてこて先の浸食が速いのが欠点ですが、HS-374はその点を考慮したフラックス配合になっています。
使ってみた感覚としては、フラックスの煙が少なめで換気が弱い部屋でも作業しやすいのが良かったです。 濡れ性も悪くなく、しっかりこて先を温めてから使えば問題なくキレイに仕上がります。

第3位:GOLD DEER 鉛フリーはんだ Sn99.3 φ0.8mm 50g

GOLD DEERの鉛フリーはんだは、Sn99.3Cu0.7という銀なしの組成です。 銀が入っていない分、価格が抑えめなのが最大の魅力。 50gで1,000円以下と、鉛フリーはんだとしてはかなりお買い得です。
実際に使ってみると、銀入りのSAC305に比べると濡れ性はやや劣ります。 フラックスの力でそれなりに流れますが、細かい作業では少しもたつく感じがありました。
ただ、スルーホール部品の基板作業やコネクタのはんだ付けなど、そこまで精度を求めない作業なら十分使えます。 コスト重視でたくさん使う方にはうれしい選択肢です。

3つの鉛フリーはんだを使い比べた結果
| 商品名 | 合金組成 | 線径 | 容量 | 濡れ性の良さ | 仕上がりのキレイさ |
|---|---|---|---|---|---|
| goot SF-A0408 | SAC305(銀入り) | 0.8mm | 10g | ★★★★★ | ★★★★★ |
| HOZAN HS-374 | SAC系(銀入り) | 0.6mm | 20g | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
| GOLD DEER Sn99.3 | Sn99.3Cu0.7(銀なし) | 0.8mm | 50g | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
鉛フリーはんだをうまく使うためのポイント
鉛フリーはんだは鉛入りとちょっとコツが違います。 以下の点を意識しておくと、仕上がりがグッと良くなります。
鉛フリーはんだの融点は217〜227℃あたりですが、実際の作業温度は350〜380℃くらいがベストです。 低すぎるとはんだが流れず、高すぎるとフラックスが一瞬で飛んでしまいます。
ヤニ入りはんだでも、別売りのフラックスを少量塗ってから作業すると流れが格段に良くなります。 特にリワーク(やり直し)のときは必須と言っていいレベルです。
鉛フリーはんだは冷えたときの表面がザラっとしがちですが、これは正常です。 鉛入りのようなツヤツヤした仕上がりにはなりませんが、電気的な接続には問題ありません。

鉛フリーはんだと一緒に持っておきたいもの
鉛フリーはんだは鉛入りより少しクセがあるので、周辺アイテムを揃えておくと作業がスムーズになります。
鉛フリーはんだの濡れ性を補うのに必須レベルのアイテムです。 ペンタイプだと塗りやすくておすすめ。
温度調節付きはんだごて
鉛フリーはんだは温度管理がシビアなので、温調なしのはんだごてだと苦戦します。 まだ持っていない方は温調付きへの乗り換えも検討してみてください。
こて先リフレッサー
鉛フリーはんだはこて先の浸食が速いので、酸化したこて先を復活させるリフレッサーがあると安心です。

鉛フリーと鉛入り、どっちを選べばいい?
正直に言うと、趣味の電子工作で法的に鉛フリーが必須になるケースはほぼありません。 RoHS指令は製品として販売する場合に適用されるもので、個人の趣味で使う分には鉛入りでもOKです。

筆者:平山貴斗電子部品やはんだ関連製品を得意としたプロライター。 メーカー担当者やパーツショップへのリサーチをもとに記事を執筆しています。 読者目線でわかりやすく伝えることを心がけています。


