昼はコンビニのおにぎり、夜は麺類だけ。野菜が足りていないのは分かっていて、ビタミンサプリを飲んだほうがいいのか迷っている人は多いです。
ビタミンサプリのメリットは、食事で足りない分を手軽に補えることです。ただ、毎日きちんと食べている人にとっては、飲んでも得るものがほとんど無いこともあります。
ここでは、ビタミンサプリのメリットと、飲んだほうがいい人、飲みすぎたときの心配、ラベルの見方までを、よくある疑問に答える形で紹介します。
ビタミンサプリにはどんなメリットがあるの?

ビタミンサプリのいちばんのメリットは、食事だけでは足りないビタミンを、1日1〜2粒で決まった量だけ補えることです。
ビタミンは体の中でほとんど作れないので、食べ物からとる必要があります。全部で13種類あり、どれか1つが足りなくても、ほかのビタミンでは代わりがききません。
ビタミンサプリのメリットを、食事で補う場合と比べると次のようになります。
| 比べること | ビタミンサプリ | 食事 |
|---|---|---|
| とれる量 | ラベルに書いてあり毎日同じ | 献立や調理で毎日変わる |
| 手間 | 水で飲むだけ | 買い物と調理が要る |
| ほかの栄養 | 入っている成分だけ | 食物繊維やたんぱく質も一緒にとれる |
| とりすぎの心配 | 重ねて飲むと起きやすい | ふつうの食事ではまず起きない |
量がはっきりしていて、手間がかからない。ここがビタミンサプリの大きなメリットです。
たとえばビタミンCは、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」で、大人の1日の推奨量が100mgとされています。野菜や果物が少ない日が続くと届かないこともありますが、ビタミンCのサプリなら1日分の量を確実にとれます。
一方で、野菜や魚に入っている食物繊維やたんぱく質は、ビタミンサプリからはとれません。サプリはあくまで食事の足りない分を埋めるものと考えておきましょう。
ビタミンサプリのメリットが大きいのはどんな人?
ビタミンサプリのメリットが大きいのは、食事の内容が偏っている人と、体の状態から特定のビタミンが多く必要になる人です。
とくに、次のような人はビタミンサプリを考えてみる価値があります。
- 妊娠を考えている人、妊娠初期の人(葉酸)
- 肉や魚、卵、乳製品を食べないヴィーガンの人(ビタミンB12)
- 外食やコンビニの食事が1日2食以上の日が多い人
- 食が細くなって、1回に食べる量が減った高齢の人
- 日に当たる時間が少なく、魚もあまり食べない人(ビタミンD)
葉酸については、厚生労働省が妊娠を計画している女性に、食事に加えてサプリなどから1日400μgをとるよう案内しています。赤ちゃんの神経の発達にかかわるビタミンなので、ここはサプリを使うメリットがはっきりしているところです。
ビタミンB12は、ほぼ動物性の食品にしか入っていません。肉や魚を食べない生活を続けている人は、食事だけではほとんどとれないので、ビタミンB12のサプリで補うのがおすすめです。
毎日きちんと食べている人にビタミンサプリはほぼ要らない
主食とおかず、野菜をそろえた食事を1日3回とれている人は、ビタミンサプリを飲まなくても足りていることがほとんどです。
海外の大規模な調査では、栄養の足りている人がマルチビタミンを飲み続けても、病気の予防や寿命が延びるといった差は見られなかったという結果が出ています。
足りている人が飲んでも、水に溶けるビタミンは尿と一緒に出ていきます。脂に溶けるビタミンは体にたまるので、かえってとりすぎの心配が出てきます。
「飲んでおけば安心」と感じる人も多いですよね。ただ、サプリを飲んだ安心感から、野菜を減らしてしまう人もいます。そうなると、食物繊維などサプリで補えない栄養が足りなくなります。
ビタミンサプリの飲みすぎは脂溶性のビタミンに注意

ビタミンB群とCのような水溶性のビタミンはとりすぎても出ていきやすく、AやD、E、Kのような脂溶性のビタミンは体にたまるので飲みすぎに気をつけます。
ビタミンは、水に溶けるか脂に溶けるかで2つに分けられます。
| 種類 | 入っているビタミン | 飲みすぎたとき |
|---|---|---|
| 水溶性 | ビタミンB群(8種類)とビタミンC | 余った分は尿で出ていきやすい |
| 脂溶性 | ビタミンA、D、E、K | 肝臓や脂肪にたまりやすい |
ビタミンAをとりすぎると、頭痛や肝臓の障害が出ることがあります。妊娠中にビタミンAを多くとると、おなかの赤ちゃんに影響が出るおそれもあります。
水溶性でも、安心しきってよいわけではありません。ビタミンB6やナイアシン、サプリでとる葉酸には、厚生労働省の基準で「これ以上とらないほうがいい量」として耐容上限量が決められています。
飲みすぎが起きやすいのは、1つのサプリを多く飲んだときより、何種類かを重ねて飲んだときです。マルチビタミンとビタミンEのサプリを両方飲むと、同じビタミンEを2回とることになります。
ステップ2 ラベルの栄養成分表示から、同じビタミンが重なっていないか見ます。
ステップ3 重なっているビタミンの量を足して、1日の量がいくつになるか書き出します。
ステップ4 脂溶性のビタミンが重なっているときは、どちらか1つに減らします。
ビタミンサプリは食後に飲むのがおすすめ
ビタミンサプリは、食事のあとに飲むのがおすすめです。
飲む時間に決まりはありませんが、脂溶性のビタミンは食事の脂と一緒になると体に入りやすくなります。空腹で飲むと胃がむかむかする人もいるので、食後のほうが続けやすいです。
1日2粒と書いてあるビタミンサプリは、朝と夜に1粒ずつ分けても大丈夫です。水溶性のビタミンは数時間で出ていくので、分けて飲むほうが体の中にある時間は長くなります。
飲み忘れを防ぐには、毎日必ずやることのそばに置いておくと楽です。
- 朝ごはんのあとに飲むなら、食卓の調味料の横に置く
- 夜に飲むなら、歯ブラシの横に置く
- 昼に飲むなら、1日分だけ小さなケースに入れてかばんに入れる
血液を固まりにくくする薬を飲んでいる人は、ビタミンKを含むサプリで薬の効き方が変わることがあります。薬を飲んでいる人は、ビタミンサプリを始める前に医師か薬剤師に飲み合わせを聞いておきましょう。
ビタミンサプリを買う前に見ておきたいラベルの3か所

ビタミンサプリを選ぶときは、ラベルの「1日の摂取目安量」「栄養成分表示」「栄養機能食品の表示」の3か所を見ておけば迷いません。
ビタミンサプリの1日の摂取目安量を見る
1日に何粒飲めばいいかが書かれています。多く飲めばそれだけ得をするわけではないので、この粒数は守りましょう。
栄養成分表示で入っているビタミンの量を見る
1日分に、どのビタミンがどれだけ入っているかが書かれています。マルチビタミンは種類が多い分、1つ1つの量は少なめのものもあります。
足りないビタミンがはっきりしているなら、マルチビタミンより、そのビタミンだけのサプリのほうが量をとりやすいです。
栄養機能食品の表示があるビタミンサプリを選ぶ
栄養機能食品は、国が決めた基準に合ったものだけが名乗れる表示です。消費者庁の決まりで、1日の摂取目安量に入っているビタミンの量が、国が決めた下限と上限の間に収まっていなければいけません。
栄養機能食品のラベルには、「本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。1日の摂取目安量を守ってください。」という注意の文が必ず入っています。この表示があるビタミンサプリは、量の面では安心して選べます。
ビタミンサプリを飲む前に1週間の食事を書き出す
ビタミンサプリを飲み始める前に、1週間の食事を書き出して、何が足りないかを先につかんでおきましょう。
なんとなくマルチビタミンを買うと、足りているビタミンまで重ねてとることになります。書き出してみると、足りないものは意外と少ないことが多いです。
ステップ2 野菜や果物を食べなかった食事に印を付けます。
ステップ3 肉や魚、卵、乳製品を食べなかった日に印を付けます。
ステップ4 印が多かったほうに合わせて、ビタミンサプリの種類を決めます。
野菜や果物の印が多い人はビタミンCやマルチビタミン、肉や魚の印が多い人はビタミンB群を考えます。印がほとんど付かなかった人は、今はビタミンサプリを買わなくても大丈夫です。
ビタミンサプリは、食事を変えられない時期だけ使うものと決めておくと、飲みすぎも無駄な出費も防げます。まずは1週間、食事のメモを付けるところから始めてみてください。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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