親の家にある血圧計が、いつ買ったものか誰も覚えていない。
そんな状態で毎朝の数値を記録していても、その数字が正しいのかは分かりません。
家庭用の血圧計にはメーカーが決めた寿命があり、年数で見るとたいてい5年です。
ここでは寿命の年数と、古くなった血圧計の見分け方、カフだけ替えればいいのか本体ごと替えるべきかを順に書いていきます。
血圧計の寿命は5年が目安 回数より年数が先に来る
家庭用血圧計の寿命は、本体が「5年」か「3万回」のどちらか早いほうが目安です。
この数字は多くのメーカーが取扱説明書に「耐用期間」として書いているもので、そのあいだは決められた精度で測れるという意味です。
3万回と聞くと多く感じますが、使い方で計算すると年数のほうが先に来ます。
| 1日に測る回数 | 3万回に届くまで | 先に来る寿命 |
|---|---|---|
| 朝と夜に1回ずつ(2回) | 約41年 | 5年 |
| 朝と夜に2回ずつ(4回) | 約20年 | 5年 |
| 朝と夜に3回ずつ(6回) | 約14年 | 5年 |
家族3人で1台を使って、それぞれが朝晩2回ずつ測っても1日12回なので、3万回に届くのは7年ほど先です。
ふつうの家庭なら、血圧計の寿命は「買ってから何年たったか」だけで見れば大丈夫です。
血圧計の寿命の年数はメーカーで少し違う
本体の寿命はどのメーカーも5年前後ですが、カフ(腕に巻く帯)の寿命はメーカーで違います。
| メーカー | 本体の寿命 | カフの寿命 |
|---|---|---|
| オムロン | 5年または3万回 | 1年または1万回 |
| テルモ | 5年(機種により4.5年) | 1年 |
| エー・アンド・デイ | 5年 | 2年 |
同じメーカーでも機種によって数字が変わることがあります。
手元の血圧計の正しい年数は、取扱説明書の「仕様」のページで確かめてください。
寿命が近い血圧計は数値が高めに出やすい
古い血圧計で気をつけたいのは、壊れて動かなくなることより、動いているのに数値がずれることです。
血圧計は、カフに空気を送って腕をしめつけ、その圧力をセンサーで読み取って血圧を出しています。
この仕組みの中で、年数とともに傷む部品が3つあります。
血圧計の寿命を縮める3つの部品
- 圧力センサー。本体の中にある部品で、湿気や温度の変化で少しずつ精度が落ちます。外から見ても分かりません
- カフ。毎日巻いたり外したりするので、ゴムの袋が伸びたり、面ファスナーが弱くなったりします
- ゴムチューブ。カフと本体をつなぐ管で、年数がたつと硬くなり、ひびが入ることがあります
カフやチューブから空気が少しずつ漏れると、腕を十分にしめつけられず、測り直しが増えます。
使っている人からは「古い血圧計から新しいものに替えたら、上の血圧が10くらい下がった」という声もよく見かけます。
ただし数値の差は血圧計の寿命だけが原因とは限りません。
測る姿勢やカフの巻き方でも数値は変わるので、気になる数値が続くときは自己判断せず、かかりつけの医師に相談してください。
寿命が来た血圧計に出る4つのサイン
次の4つのうち1つでも当てはまったら、年数にかかわらず血圧計の寿命を疑いましょう。
- 同じ姿勢で2回続けて測ると、上の血圧が10以上ちがう
- エラー表示が出て、測り直すことが週に何度もある
- 測っているときに「シュー」と空気が抜ける音がする
- カフの布がほつれている、面ファスナーがすぐはがれる、チューブにひびがある
1つ目を確かめるときは、測ってから1〜2分あけて、同じ腕でもう一度測ってください。
すぐに続けて測ると、腕の血管がしめつけられたあとなので、2回目が低く出ることがあります。
3つ目と4つ目は、カフとチューブだけを替えれば直ることが多いです。
1つ目と2つ目は本体のセンサーや回路が原因のことが多く、本体ごとの買い替えになります。
買った年が分からない血圧計の年数を調べる方法
買った年が分からない血圧計でも、次の順に探すとたいてい年数の見当がつきます。
実家の血圧計や、もらいものの血圧計は、いつ買ったか誰も覚えていないことが多いです。
- 保証書と取扱説明書を探す。保証書に販売店の購入日が書かれていれば、それがいちばん確かです
- 通販の購入履歴を見る。ネットで買ったなら、注文履歴に日付が残っています
- 本体の裏を見る。電池ぶたの近くのシールに型番と製造番号が書かれています
- 型番で検索する。メーカーのサイトで型番を調べると、だいたいの発売時期が分かります
製造番号から作られた年が分かる機種もありますが、読み方はメーカーごとに違います。
分からないときは、型番と製造番号を控えてメーカーのお客様相談窓口に聞くのが早いです。
型番で調べて、発売から5年以上たっている機種なら、買った年が分からなくても寿命が近いと考えておきましょう。
病院の血圧計と比べて寿命を確かめる手順
いちばん確かなのは、家の血圧計を病院へ持っていき、病院の血圧計と比べてもらう方法です。
通院している人なら、次の受診の日にすぐできます。
- 受診の日に、家の血圧計とカフを持っていく
- 看護師さんか医師に「家の血圧計が古いので比べてほしい」と伝える
- 同じ腕で、病院の血圧計と家の血圧計を1〜2分あけて交互に測る
- 差が大きいかどうかを医師に見てもらう
病院では緊張して数値が上がる人もいるので、1回の差だけで決めないほうがいいです。
2回ずつ交互に測ると、血圧計の差なのか、そのときの体の状態なのかが分かりやすくなります。
ふだん記録している血圧手帳も一緒に持っていくと、医師が家の数値をどう見ればいいかを判断しやすくなります。
カフだけ交換で済むのは本体が5年以内の上腕式
本体が5年以内の上腕式なら、カフだけを交換して使い続けられます。
カフはメーカーが消耗品として別売りしていて、型番に合うものを買えば自分で付け替えられます。
ただし次の場合は、カフだけ替えても血圧計の寿命は延びません。
- 本体が5年を過ぎている
- 手首式で、カフが本体と一体になっている
- 本体の生産が終わっていて、合うカフが手に入らない
手首式の血圧計は、カフと本体が一体になっている機種が多いです。
カフが傷んだら本体ごとの買い替えになるので、手首式は上腕式より早めに替える前提で使いましょう。
血圧計を長く使うための置き場所と手入れ
寿命の年数をきちんと使い切るには、置き場所と手入れも大事です。
- 直射日光の当たる窓ぎわや、湿気の多い洗面所に置かない
- カフを強く折り曲げたまましまわない
- 汚れたカフは洗わず、固くしぼった布でふく
- しばらく使わないときは電池を抜いておく
カフを洗濯機で洗うと、中のゴムの袋が傷んで空気が漏れる原因になります。
5年を過ぎた血圧計は買い替えと処分を同じ日に
買ってから5年を過ぎた血圧計は、サインが出ていなくても買い替えを考える時期です。
新しい血圧計を買ったら、古い血圧計と比べるために数日だけ両方で測ってみると、どれくらいずれていたかが分かります。
比べ終わったら、古い血圧計は同じ日に処分してしまいましょう。
手元に2台あると、家族が古いほうを使ってしまうことがあるからです。
血圧計の捨て方は、小型家電の回収ボックスに入れる、不燃ごみに出すなど、住んでいる自治体によって違います。
出す前に必ず電池を抜き、分別のしかたはお住まいの自治体の案内を確認してください。
血圧計の寿命の年数を一度確かめておけば、毎朝の数値を安心して記録できます。
まずは本体の裏の型番を見るところから始めてみてください。
自分でいくつか使ってみたり、口コミや取材をして総合評価で書いています。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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