加湿器のトレーにピンク色のぬめりが出てきた。
水を入れ替えても、運転を始めると少しにおう。
こうした汚れは、台所にある重曹で落とせることが多いです。
ただ、白くて硬い水垢は重曹では落ちにくく、使ってはいけない部品もあります。
重曹で落ちる汚れと落ちない汚れ、つけ置きの分量と時間、やってはいけないことを順番に紹介します。
加湿器の掃除で重曹が効くのはピンクのぬめりとニオイ
重曹が向いているのは、加湿器のトレーやタンクに出るピンク色のぬめりと、運転したときのニオイです。
反対に、フィルターや加熱部分に付く白くて硬い水垢には、重曹よりクエン酸のほうが向いています。
まずは、汚れの色と手ざわりで使うものを分けましょう。
重曹は弱アルカリ性なので酸性の汚れとぬめりを落としやすい
重曹は弱アルカリ性の粉です。
手あかや皮脂のような酸性の汚れを浮かせて、ぬめりを落としやすくします。
ニオイを抑える働きもあるので、タンクやトレーが少しにおうときに使いやすいです。
粒が細かいので、溶け残りの粉を付けたブラシでこすると、汚れをこすり落とすこともできます。
白くて硬い水垢は重曹よりクエン酸で落とす
加湿器に付く白い固まりは、水道水に入っているカルシウムなどのミネラルが残ったものです。
この水垢はアルカリ性なので、同じアルカリ性の重曹ではほとんど落ちません。
酸性のクエン酸を使うと、水垢がやわらかくなって落としやすくなります。
| 汚れの見た目 | よく出る場所 | 使うもの |
|---|---|---|
| ピンク色のぬめり | トレー、タンクの底 | 重曹 |
| 運転したときのニオイ | タンク、フィルター | 重曹 |
| 白くて硬い固まり | フィルター、加熱部分 | クエン酸 |
| 黒い点のカビ | パッキン、トレーの角 | 取扱説明書で使える洗剤を確かめる |
黒いカビは重曹だけでは落ちきらないことが多いです。
ピンクのぬめりのうちに重曹で落としておくと、黒カビまで進みにくくなります。
重曹で加湿器を掃除する前に取扱説明書で使える部品を確かめる
重曹を使う前に、加湿器の取扱説明書で「重曹を使ってよい部品」が書かれているかを確かめてください。
メーカーによって、重曹を案内している機種と、クエン酸だけを案内している機種があります。
たとえばシャープの気化式の一部機種では、水垢が取れにくくニオイが気になるときに、重曹で約30分つけ置きする方法が書かれています。
パナソニックの気化式では、クエン酸か加湿機用の洗剤を使い、濃度が高いと破損の原因になると注意書きがあります。
加湿器の方式で重曹の出番が変わる
加湿器の方式によって、たまりやすい汚れが違います。
| 方式 | たまりやすい汚れ | 重曹の出番 |
|---|---|---|
| スチーム式 | 加熱部分の白い水垢 | 少ない(水垢はクエン酸) |
| 気化式 | フィルターの水垢とニオイ | ニオイが出たとき |
| 超音波式 | タンクとトレーのぬめり | 多い |
| ハイブリッド式 | 水垢とぬめりの両方 | トレーのぬめりに使う |
スチーム式は水を沸かすので雑菌は増えにくい反面、水垢が付きやすい加湿器です。
超音波式は水を温めずに霧にするので、タンクやトレーにぬめりが出やすく、重曹の出番がいちばん多くなります。
加湿器の重曹つけ置き掃除はお湯1Lに重曹50gで30分
加湿器の部品を重曹でつけ置きするときは、40℃くらいのお湯1Lに重曹50gを溶かし、30分つけるのが目安です。
重曹50gは、大さじで3杯と少しです。
重曹は冷たい水には溶けにくいので、お湯で溶かしましょう。
重曹で加湿器を掃除する手順
- 加湿器の電源を切り、電源プラグをコンセントから抜く
- タンクの水を捨て、外せる部品を取り外す
- 洗面器かバケツに40℃くらいのお湯を1L入れる
- 重曹50gを入れ、粉が見えなくなるまでよく混ぜる
- トレーやタンクのキャップなどの部品を入れ、30分つけておく
- やわらかいスポンジか歯ブラシで、ぬめりの残ったところをこする
- 流水で2分ほど、重曹が残らないようにすすぐ
- 風通しのよい日陰で、中までしっかり乾かしてから戻す
ニオイが強いときは、重曹を60gに増やして1時間つけておく方法もあります。
それ以上長くつけても汚れの落ち方はあまり変わらず、部品を傷めることがあるので、1時間までにしておきましょう。
部分的な汚れなら重曹ペーストでこする
パッキンのすき間やトレーの角だけが汚れているときは、つけ置きより重曹ペーストが早いです。
重曹20gにお湯を少しずつ足して、ペーストのかたさにします。
歯ブラシに付けて汚れたところだけを軽くこすり、すぐに水で流してください。
力を入れてこすると、やわらかい樹脂の部品に細かい傷が付くことがあります。
重曹で落ちない加湿器の白い汚れはクエン酸に切り替える
重曹でつけ置きしても白い固まりが残るなら、その汚れは水垢なので、クエン酸に切り替えましょう。
目安は、40℃以下のぬるま湯1Lにクエン酸10〜15gです。
30分から2時間ほどつけておくと、硬い水垢がやわらかくなります。
フィルターの水垢が取れると、加湿の量が戻ることが多いです。
重曹とクエン酸の両方を使いたいときは、同じ日に続けて使ってもかまいません。
その場合は、1つ目のつけ置きのあとに一度よくすすいでから、2つ目に移りましょう。
加湿器の掃除で重曹を使うときにやってはいけない5つのこと
重曹はやさしい洗剤ですが、使い方を間違えると加湿器が壊れたり、汚れが落ちなくなったりします。
次の5つは避けてください。
重曹を水タンクに入れたまま加湿器を運転しない
重曹を溶かした水で運転すると、重曹の成分が部屋に出たり、加熱部分やフィルターに白く残ったりします。
取扱説明書で案内されていない限り、重曹はつけ置きやこすり洗いだけに使いましょう。
重曹とクエン酸を同じお湯に混ぜない
重曹とクエン酸を混ぜると泡が出て、お互いの働きを打ち消してしまいます。
両方を一度に済ませたつもりでも、どちらの汚れも落ちにくくなります。
重曹のつけ置きにアルミの容器や部品を使わない
重曹のお湯にアルミが触れると、黒く変色することがあります。
つけ置きにはプラスチックの洗面器かバケツを使い、アルミの部品はつけないでください。
塩素系の漂白剤と同じ日に使わない
カビが気になって塩素系の漂白剤も使いたくなることがありますが、クエン酸のような酸性のものと混ざると有毒なガスが出ます。
重曹とクエン酸を使う日は、塩素系の漂白剤は使わないほうが安心です。
重曹が残ったまま加湿器に戻さない
すすぎが足りないと、乾いたあとに白い粉が残ります。
フィルターに残ると目詰まりの原因になるので、流水で2分ほどすすいでください。
重曹で掃除した加湿器を清潔に保つには毎日の水替えと乾燥
重曹で掃除したあとの加湿器をきれいに保つには、タンクの水を毎日入れ替えて、部品をしっかり乾かすことがいちばん効きます。
水道水に入っている塩素は、1日ほどで弱くなります。
前の日の水に足して使うと、タンクの中で雑菌が増えやすくなります。
加湿器の掃除は毎日の水替えと週1回のつけ置きが目安
- 毎日は、タンクの水を捨て、新しい水道水を入れる
- 週1回は、トレーとタンクを重曹でつけ置きする
- 月1回は、フィルターの水垢をクエン酸で落とす
超音波式はぬめりが出やすいので、週1回より少し早めに重曹で洗うと安心です。
浄水器の水やミネラルウォーターは、塩素が入っていない分だけ雑菌が増えやすいので、加湿器には水道水を使いましょう。
シーズンの終わりは重曹で洗ってから乾かしてしまう
使わない季節にしまうときは、重曹で一度つけ置きしてから、部品を1日以上かけて乾かしてください。
湿ったまましまうと、次の冬に出したときにカビとニオイが出ていることがあります。
次に加湿器の水を替えるときに、まずトレーとタンクの重曹つけ置きから始めてみてください。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
X(旧Twitter)



