フィルムスキャナーは、現像済みのネガを画像データに直す機械です。7機種を型と対応フィルムで分けました。
この記事で紹介するネガフィルム対応スキャナー7選
| 順位 | 商品名 | 画像 | ポイント | 購入 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | ケンコー KFS-14DF | ![]() |
パソコン不要で使える単体型 | Amazon楽天 |
| 2位 | Plustek OpticFilm 8100 | ![]() |
7200dpiのCCDで階調が粘る | Amazon楽天 |
| 3位 | ケンコー KFS-14C5L | ![]() |
プリント写真も取り込める | Amazon楽天 |
| 4位 | サンワダイレクト 400-SCN067 | ![]() |
7インチ画面で確認が楽 | Amazon楽天 |
| 5位 | サンワダイレクト 400-SCN065 | ![]() |
ブローニー120まで通せる | Amazon楽天 |
| 6位 | サンワダイレクト 400-SCN064 | ![]() |
3200dpiで価格を抑えた型 | Amazon楽天 |
| 7位 | Plustek OpticFilm 8300i Ai | ![]() |
SilverFast Ai Studio 9同梱 | Amazon楽天 |
ネガフィルム スキャナーとは? 現像済みフィルムを画像データに直す機械です
フィルムスキャナーは、ネガやポジに光を当てて、その透過光を撮り直す機械です。紙の写真を読むフラットベッドスキャナーとは光の当て方が違います。
写真店にデータ化を頼むと1本あたり800円から1500円かかるので、押し入れに30本あるなら本体を買ったほうが安く済みます。
ネガ(明暗と色が反転したフィルム)は、そのまま読むと青緑に沈んだ画像になります。反転と色かぶりの補正をどこまで機械側でやってくれるかが、機種による差の出るところです。

家電量販店でスキャナーを担当しています。フィルムの本数を数えてから来店される方は、だいたい判断が早いです
ネガフィルム スキャナーを選ぶときは、まず単体型か接続型かを決めます
見る項目は6つです。上から順に決めていくと候補が絞れます。
本体の型:単体型はパソコン不要、接続型は画質で上
単体型は本体に液晶とSDカードスロットが付いていて、フィルムを差し込んでボタンを押すだけで保存されます。パソコンを開かずにテレビの前でも進められます。
接続型はパソコンにつないで、専用ソフトから1コマずつ読み込みます。手数は増えますが、解像度と階調で単体型を上回ります。
解像度:Lサイズなら1400dpi、引き伸ばすなら3200dpi以上
dpiは1インチあたりの読み取り点数です。Lサイズ(89mm×127mm)にプリントし直すだけなら1400dpiで足ります。
A4以上に伸ばす予定や、後からトリミングする前提なら3200dpi以上を選びます。接続型には7200dpiまで対応する機種もあります。
対応フィルム:35mmだけか、110や126、ブローニーまで要るか
いま手元にあるフィルムの幅を先に確認します。1970年代から1990年代の家庭用なら35mmがほとんどですが、ポケットカメラの110フィルムが混ざっていることもあります。
中判カメラで撮ったブローニー(幅6cmのフィルム)に対応する機種は数が少なく、選択肢が限られます。
センサー方式:CMOSは速い、CCDは階調が粘る
単体型の多くはCMOSセンサーで、1コマ2秒前後で読み終わります。数百コマを流すならこの速さが効いてきます。
接続型に多いCCDセンサーは1コマに30秒以上かかりますが、暗部の粘りが違います。空のグラデーションや夜の写真で差が出る部分です。
保存先:SDカード直書きかパソコン取り込みか
単体型はSDカードに直接書き込みます。カードを抜いてパソコンに挿せば終わりで、ケーブルの相性で困ることがありません。
接続型はUSBでつないで、ソフト側から保存先を指定します。フォルダ分けを最初から決めておくと後で探しやすくなります。
付属ソフト:SilverFastが付くと色補正の手数が減る
SilverFastはフィルム専用の読み取りソフトです。フィルムの銘柄に合わせた色のプロファイルが入っていて、ネガの反転を機械任せにできます。
同梱されない機種だと、画像編集ソフトで1枚ずつ色を直すことになります。本数が多いほどこの差は大きくなります。
安く済ませる方法を含めて何通りか試している動画があったので置いておきます。
メーカー別の傾向 ケンコー、サンワダイレクト、Plustekの3社から選ぶ
この分野は3社でほぼ埋まります。性格がはっきり分かれているので、先にメーカーを決めても外れません。
担当者が選んだネガフィルム スキャナーのおすすめ7選
本数の多い人が使いやすい順に並べました。画質だけの順位ではありません。
第1位 ケンコー KFS-14DF パソコンを開かずに終わらせたい人へ

実家のネガを整理したときに使いました。5インチの液晶で仕上がりを見ながら進められるので、パソコンの前に座らずに済みます。
35mmのほか110と126のフィルムに対応し、ホルダーを差し替えれば通せます。1300万画素で読み取り、SDカードにそのまま保存されます。
1コマあたり2秒ほどで終わるので、36枚撮り1本が5分かかりません。数をこなす場面に向いています。
液晶が5インチなので、ピントの甘さまでは判断しきれません。細部を確認したいなら、あとでパソコンに移して見ることになる点は注意がいります。
ケンコー フィルムスキャナー KFS-14DF 5インチ液晶 1300万画素
パソコン不要で35mm、110、126に対応
第2位 Plustek OpticFilm 8100 1枚を大きく残すならこの1台

以前この機種を借りて、同じネガを単体型と読み比べたことがあります。差がはっきり出たのは、夕方の空を撮ったコマでした。
単体型では階段状に段が付いたグラデーションが、8100では滑らかにつながりました。CCDセンサーと48bitの読み取りは、この暗部の粘りのために付いています。
最大7200dpiで、35mmの1コマからA3相当まで伸ばせる解像度です。7機種を並べた中で、この解像度に届くのはPlustekの2機種だけでした。
正直に言うと、1コマの読み込みに30秒から1分かかります。36枚撮りを1本流すと30分近く座っていることになるので、本数が多い人には向きません。
Plustek OpticFilm 8100 フィルムスキャナー CCDセンサー 7200dpi 48bit
35mmネガとポジに対応した接続型
第3位 ケンコー KFS-14C5L アルバムのプリント写真も取り込める

ネガだけでなく、現像済みのプリント写真も読み取れる型です。ネガを失くした写真がアルバムに残っている家庭では、この1台で両方を片づけられます。
SDカードが同梱されているので、買ってすぐ始められます。5インチの液晶で確認しながら進む操作は1位のKFS-14DFと同じです。
プリント写真の読み取りは、フラットベッドスキャナーと比べると解像度が落ちます。表面の光沢が強い写真だと反射が乗ることもあり、そこは苦手な部分です。
ケンコー COMBOフィルムスキャナー KFS-14C5L SDカード付きセット
現像写真とフィルムの両方を読める
第4位 サンワダイレクト 400-SCN067 7インチ画面で確認しながら進む

7インチのモニターが付いた単体型です。5インチの機種と並べると、写り込んだ人の顔まで判別できる差があります。
2200万画素で読み取り、HDMI出力でテレビにもつなげます。家族で画面を囲みながら選別する使い方ができる型です。
35mmと126、110、スライドに対応します。ホルダーが4種類付くので、混ざったフィルムでも通せます。
本体は大きめで、机の上に置きっぱなしにすると場所を取ります。使うたびに出し入れする人は覚悟がいる大きさです。
サンワダイレクト フィルムスキャナー 400-SCN067 7インチモニタ 2200万画素
HDMI出力でテレビにも映せる単体型
第5位 サンワダイレクト 400-SCN065 中判のブローニーを通せる数少ない型

幅6cmのブローニー120フィルムに対応します。中判カメラで撮ったフィルムが押し入れにあるなら、候補はこの型に絞られます。
35mmにも対応し、HDMI出力でテレビに映せます。単体型なのでパソコンは要りません。
対応の広さと引き換えに、35mm専用機と比べると1コマの読み取り解像度はやや控えめです。ブローニーを持っていない人が選ぶ理由は薄く、そこは人を選ぶ型です。
サンワダイレクト フィルムスキャナー 400-SCN065 ブローニー120対応
中判フィルムまで通せる単体型
第6位 サンワダイレクト 400-SCN064 まず1本試してみたい人の入口

最大3200dpiで、35mmと110、126に対応する単体型です。HDMI出力も付きます。
レビューでは、操作が単純で親に渡しても使えたという声がありました。ボタンが少ない機種は、渡す相手を選ばないところが効いてきます。
上位の400-SCN067と比べると画面が小さく、確認の細かさでは一歩譲ります。まず何本か試して、足りなければ上に移るという使い方が合っています。
サンワダイレクト フィルムスキャナー 400-SCN064 最大3200dpi HDMI出力
操作が単純でだれでも使える入門機
第7位 Plustek OpticFilm 8300i Ai 色補正まで機械に任せたい人へ

SilverFast Ai Studio 9が同梱される上位の接続型です。フィルムの銘柄ごとの色プロファイルが入っているので、ネガの反転を自分で調整せずに済みます。
写真を仕事にしている人が挙げる型番で、フィルムを日常的に撮る人ほど元が取れる位置にあります。
価格は5万円台後半から6万円台と高めです。押し入れのネガを一度片づけるだけの目的だと、明らかに過剰な機種になります。
Plustek OpticFilm 8300i Ai フィルムスキャナー SilverFast Ai Studio 9同梱
色プロファイル付きソフトが同梱される
7機種を置き場所と1本あたりの手間で並べた早見表
カタログには出ませんが、机の上での収まりと、36枚撮り1本を通し終わるまでの手間が使い続けられるかを決めます。星で並べました。
| 商品名 | 型 | 対応フィルム | 机の上での置きやすさ | 1本を通し終わる手軽さ |
|---|---|---|---|---|
| ケンコー KFS-14DF | 単体型 | 35mm、110、126 | ★★★★★ | ★★★★★ |
| Plustek OpticFilm 8100 | 接続型 | 35mm | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ |
| ケンコー KFS-14C5L | 単体型 | 35mmとプリント写真 | ★★★★☆ | ★★★★★ |
| サンワダイレクト 400-SCN067 | 単体型 | 35mm、126、110、スライド | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| サンワダイレクト 400-SCN065 | 単体型 | 35mm、ブローニー120 | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
| サンワダイレクト 400-SCN064 | 単体型 | 35mm、110、126 | ★★★★★ | ★★★★☆ |
| Plustek OpticFilm 8300i Ai | 接続型 | 35mm | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ |

30本を超えると、画質より速さのほうが効いてきます。途中で止まったまま押し入れに戻った、という話をよく聞きました
読み込む前にフィルムのホコリを落とすと、後の修正が半分になります
ネガは静電気でホコリを吸い寄せます。そのまま通すと、白い点や黒い糸が画像に写り込みます。
ブロアーで表面の粒を飛ばし、指紋が付いている部分だけ専用のクリーナーで拭きます。素手で触った跡は、乾いた布ではきれいに取れません。
保管のときはフィルムスリーブに戻し、湿気の少ない場所に置きます。押し入れの床に直接置くと、翌年にはカビの点が出ていることがあります。
本数が多いなら単体型、1枚を大きく残すなら接続型を選ぶ
押し入れに何十本もあって、とにかくデータにしてしまいたいなら単体型です。1コマ2秒の差が、最後まで終わるかどうかを分けます。
数本のフィルムから選んだ1枚を四つ切りに伸ばしたいなら接続型を選びます。時間はかかりますが、階調の残り方が違います。
●神谷 蒼真写真まわりの機材を得意とする筆者です。今回は写真店のデータ化担当者と家電量販店の売り場スタッフへの取材とリサーチをもとに、7機種の仕様を比べました。


